ビジネスにおけるコンサルタントの価値について自分自身の経験から考えてみました。
コンサルタントは師匠や指導者ではなく、対等なパートナーとしての存在です。
経営者の孤独を解消する壁打ち相手としてのコンサルタントについて考えてみました。
コンサルタントは必要?!
周りの人からは誤解されることが多いのですが、私自身はコンサルタントをお願いするのは好きではありませんでした。自分がコンサルタントの仕事をしていながら、こんなことを言うのは矛盾するようですが、実はずっとそう思ってきました。
なぜならば、コンサルタントの力を借りなくても、自分で十分に同じことができると信じてきたからです。コンサルタント志望ということと、ちょうど裏返しの関係です。
そう思いながらも、企業での仕事の中ではコンサルタントにお願いしたプロジェクトも経験してきました。超一流といわれる外資系コンサル会社と仕事をしたこともあります。
そこには、多くの学びがあり、さすが!やっぱりすごい!と感じることも多々ありました。
それでも、自分がリーダーとなるプロジェクトでは、高額な費用をかけてまで、コンサルタントをお願いする必要はない、と考えてきたのです。
意思決定者の孤独感を味わう
ところがある時のことです。私はリーダーとして、あるプロジェクトを率いていました。
プロジェクトのメンバーは優秀で、みんなで意見を出し合って議論したり、裏づけとなる調査や分析を進めるには十分満足していました。
しかし、最後の最後、全ての要となる戦略や方向付けを決める場面では、リーダーである私が自分で判断するしかありません。新しい分野に挑戦しよう、という目的で始めたプロジェクトでしたので、ゴールの選択肢は多数、どれを選ぶかもある程度は自由という状況です。
悩みに悩んだ末、私は外部のコンサルタントに協力してもらうことにしました。それは、正解を教えて欲しいとか、行き詰まったので後は委ねたいとかいうことではありません。
その理由は、同じ視座に立ち、同じ目線で、対等に議論できる相手がどうしても欲しかったからです。(業界用語では壁打ち相手といいます。)
その結果、自分と同じ立ち位置の相手と意見をぶつけ合える、壁打ちする相手が見つかったことで、精神的な負担は軽減され、戦略やビジネスモデルの精緻化に集中できるようになりました。
もちろん結論としては、コンサルタントをお願いして良かったと思っています。戦略は研ぎ澄まされ、事業プランは洗練され、プロと一緒に仕事をした経験はメンバーを大きく成長させました。
これが、私がリーダーとして自身の起案でコンサルタントをお願いした始めての経験でした。
気付いたコンサルタントの価値
経営者/リーダーといった意志決定者は常に孤独です。他の人に意見やアドバイスは求めるとしても、最後は自分で判断しなければなりません。逆に、その判断を他人に委ねてしまうようではリーダー失格です。
私自身も、そんな痺れるような経験はたくさん重ねてきたはずなのに、孤独と不安に耐えられなくなることがあります。そんな時に対等な立場で議論し、支援してくれるコンサルタントは、とても頼もしい存在です。
外部のプロだからこそ、見えてくること、できることもたくさんあります。
コンサルタントには、想像している以上に価値があります。
自分だけに抱え込まず、人に頼ることで簡単に解決できることもあります!
新たな課題も見えてきます!
リーダー/経営者の目線で課題の発見から解決まで手伝えることがコンサルタントの価値です。
先ずは軽い壁打ち相手として、話してみるだけで自分で気付くこともあります。孤独と不安が和らいで、自分の判断に自身が持てるようになります!